うつ病発症のでの経緯

私は自営業を行っていますが、2011年3月11日に発生した東日本大震災の発生を機にストレスが原因でうつ病を発症してしまいました。それからは、徐々に悪化を続けて休業をせざるを得ない所まで悪くなるの一途です。

今でもその時の記憶は鮮明に思い出すことができます。大きな地震と共に発生した津波の飲み込まれる人や街…ニュースを見ているだけで辛すぎるほどのものでした。

さらに追い打ちを掛けるように、原発のメルトダウンによって放射能汚染の拡散まで発生、そして電力不足による計画停電と明るい話題がなくテレビCMも自粛のACばかりが流れていたものです。生活も娯楽や飲食の自粛が叫ばれ、自宅でビールを飲むことさえも白い目で見られることがあるほどに日本中に暗雲が立ち込めてしまった時期でした。

私も仕事は3ヶ月ほどはほとんど売り上げが無くなり、1年くらいは何らかの影響が残った状態で続けざる終えませんでした。震災で強いストレスを受けて、対応に追われ、放射能を恐れて電力不足に悩まされ、売り上げは激減…四面楚歌と言うのはこのような状態かと思える状態でした。

それでも、皆が苦しんで頑張っているのですから、自分も頑張らないと…気持ちを強く持って営業を続けていたのですが、長期に渡る心身のストレスは想像以上に大きかったのでしょう。当時はうつ病とは考えていませんでしたが、今となって思い返せば、うつ病の初期段階になっていたのだと思います。

最初にうつ病と思われる症状が始まったのは、東日本大震災から1年ほど経過した後の事です。色々な問題が修復され始めた落ち着いてきた頃ですが、張りつめていた気が抜けてしまったのかもしれません。

とにかく、この頃には睡眠は6時間ほど取っているにも関らず、常に眠気が強くて寝ても寝ても、疲れが取れずに眠い状態を我慢して仕事するような毎日になっていました。気分の落ち込みなどは意識していませんでしたが、脳と体が限界であることを教えてくれていたのだと思います。

仕事に対する情熱の低下、胃薬と抗不安薬が欠かせない生活に

寝ても取れない疲れと寝不足感が続き数か月が経過すると、仕事に対しての意欲が減退するようになってきました。好きで始めた商売なのに…仕事をすることが面白いと感じなくなり、クレーマーなどの対応に追われると、嫌で嫌でどうしようもない気持ちになり、仕事を辞めたくなるほどでした。

うつ病の症状として掲げられる症状の一つが意欲の低下です。私も自分がまさかうつ病になるとは思っていませんので、この時点でも唯々「頑張らないと…」と考えて、色々なストレスに耐えながら仕事を続けていました。

身体的な症状として、疲れやすい事と常に眠い事に加えて毎日のように胃がシクシクと痛み、胃薬が欠かせなくなっていたことも症状として増えてきました。さすがに辛い状態の為、近所にある内科の掛かりつけ医へ相談に行き、胃薬と共に抗不安薬のリーゼ(クロチアゼパム)を服用する事になったのもこの頃です。

ついにダウン…仕事の滞りが増え始める

心身の状態が良くないことを自覚しながらも、仕事を休む訳にはいかないので、頑張ってきましたが、症状は悪化を続けており、ついに仕事に滞りが出るようになってきました。とにかく「仕事をやらなくては…」と言う気持ちはあるのに、何をするのも億劫な状態になり、思うように仕事も進められなくなっていきました。

体調が悪くなると、何も手につかない状態まで悪化し、ほぼ1日中を寝て過ごすしかできない程に悪化するようになったのもこの頃からだったと思います。内科への通院も続けており、抗不安薬も一番軽いリーゼ(クロチアゼパム)から強めのデパス(エチゾラム)へ変更してもらい、一時的に改善しても、回復へは程遠い状態でした。

寝込むようになってしまうと、仕事のほうは負のスパイラルにハマってしまう悪循環そのものです。仕事の滞りを解決するために、回復すれば取引先へのお詫びや商品管理などの作業に追われ、疲労が蓄積するほどにうつ症状である、意欲の低下に苛まれて、再び寝込む…と悪い方向へ進んでいきました。

さすがにこの頃になると、うつ病の可能性を疑って色々と調べるようになりました。心療内科や精神科への通院は抵抗感が強く、抗不安薬と共にうつ病に効果があるとされるセントジョーンズワートなどを服用して様子をみるようにしていた時期です。

背に腹は代えられず…精神科を受診する

仕事に支障が出るような状態になりながらも、2年ほどは何とか自分で対処できるように試行錯誤を進めていきました。うつ病について書かれている書籍を読んだり、休養を増やせるように調整したり、できる範囲で努めてきましたが…次第に寝込むほど悪化する回数が増え、回復に必要な時間も長くなっていきました。掛かりつけ医の内科で出せる抗不安薬も悪化の速度を緩める程度の効果しかありません。

さすがに八方塞がりな状態で、自力で対応を諦めて…抵抗感は強かったですが、精神科を受診する事になりました。受診した精神科の先生は話をちゃんと聞いてくれる良い先生だったので、初めての受診は抵抗ありましたが、一度行ってしまえば、抵抗は無くなりました。精神科や心療内科の先生は当たりはずれがあると噂されますので、自分に合わないと判断したら、別の所へ変更するのも大切だと思います。

診察の際にお願いしたのは、「とにかく何とか順調に働けるようにして欲しい」との拙なる願いです。初めて出された処方薬は内科で出してもらっていた抗不安薬のデパス(エチゾラム)に加えて、うつ病の治療薬、SNRIと呼ばれるタイプのサインバルタと言う薬でした。

抗うつ薬の効果と副作用を実感する

精神科への通院が始まり、抗うつ薬のサインバルタを服用するようになった際、まず感じたのが副作用の気持ち悪さでした。事前に担当の先生より副作用の説明は受けていましたが…とにかく妙な気持ち悪い気分になる副作用が起きました。

続けられないほどの酷い副作用では無かったので、体が慣れると徐々に収まると聞いていたので我慢して服用を続けていると、概ね1週間くらいで副作用は収まってくれました。

副作用が落ちついた後は、抗うつ薬の効き目を実感することになりました。どのように表現するべきなのかわかりませんが、とにかく気分が楽になり、ゆっくりと落ち着きを得られ、外の景色も綺麗に見えるほどでした。これが不足していたセロトニンが薬によって増強された結果なのでしょう。ここまで効き目があるとは、正直なところで驚いたものです。

サインバルタはSNRIと呼ばれ、セロトニンと共にノルアドレナリンも再吸収を阻害して不足分を補えるようにする薬です。低用量ではセロトニンのみ、容量を増やすとノルアドレナリンにも効果が表れるとされています。

私の場合は最初20mgから開始して、副作用に慣れたら30mg → 40mg → 60mgと処方の最大量まで増加させる形で治療を進めて行きました。増量する度に副作用が辛いものがありましたが、薬が効いている実感もあったので、これでようやく…うつ病から脱却できると喜んでいた時期です。

うつ病からの脱却はそう簡単なことではない

精神科への通院を始めて半年ほどは順調に薬の効果も実感して、うつ病の改善が進んでいきました。このまま寛解してくれれば良かったのですが、そんなに甘くないのがうつ病なのでしょう。今までとは違う形で体調の変化が現れるようになりました。

抗うつ薬のおかげで、極端に気分の落ち込みが激しくなるような状態は減りましたが、代わりに焦燥感…何とも言い難い焦りと言いますか、イライラと落ち着かない気分が増えるようになりました。

また、それまでは寝ても寝ても寝不足感が取れない事が多かったのですが、今度は逆になかなか寝付けない状態で、眠れても2~3時間程度の短時間で目覚めてしまう…そんな症状が現れるようになってしまいました。寝不足感はあるので、頭の働きが鈍くなり、今までとは違った形で仕事に支障が出るという困った状態です。

精神科の先生に相談すると睡眠薬のマイスリーを処方され、抗不安薬もリーゼとデパスの頓服服用となりました。症状が色々と出るほど、投薬する薬の種類が増え始めたのもこの頃からでしょうか。

うつ病の波に苦しむ日々が続く

他の方に現れるうつ病の症状はわかりませんが、私の場合は症状と気分に波があります。何度も何度も良くなったり、悪くなったりの繰り返しを未だに続けています。特に気分が楽で過ごしやすい期間が繰り返す毎に減ってしまい、寝込むほど酷いうつ状態の期間が長くなっています。

症状がなかなか改善しない事などを精神科の先生へ伝えるほど、投薬される種類の量も増加していますが、「本当に効果があるのかどうか?」と疑わしくなるのも事実です。精神科へ通院を決めた時点では、抗うつ薬さえ服用すれば、うつ病は治療できるものと考えていましたが、それは甘かったと言わざる負えません。

寝込んでしまうほどうつ状態が悪化しているときは、食事をするのも、歯を磨くのも、お風呂やシャワーを浴びるのも、何もかもが煩わしいと感じて、頭がうまく働かなくなります。このような状態になると、絶望感も強く、もどかしい気持ちと共に何もかもを投げ出してしまいたい…それは自分の命さえもそう考えてしまうほどです。

実際に危ない行動を起こすほどには至っていないので、入院は避けられていますが、酷いうつの波が来ているときは、過ぎ去ってくれるのを唯々待つだけ、動けない時は兎に角、寝る事で回復を待つしかありません。

薬の服用以外の改善方法を模索する

うつ病を治すために服用している抗うつ薬や抗不安薬などだけでは、症状を改善することができても、それだけでうつ病を克服するのが難しいのを実感するようになりました。そこで、調子の良い時に色々なうつ病関係の本を読み漁り、色々な治療方法を試すことになります。

このブログでジャンルに分けて掲載していますが、大きく分けると行動認知療法・運動療法・高照度療法・オーソモレキュラー療法と言った形になります。どれが一番効くかと言うよりも、自分に必要だと思える療法を選択して、抗うつ薬などと相乗効果でうつ病を克服するのが目的です。

私の実感としては、オーソモレキュラー療法が一番、効果があるように感じています。その為、このブログでも主体はサプリメントを基本としたオーソモレキュラー療法の記事になるはずです。長々と書いてしまいましたが、今もまたうつ病を克服するために色々と模索している状態に過ぎません。

このブログを読んだ方が、同じような症状で苦しんでいる場合に少しでも参考になればうれしい限りです。

自営業者のうつ病闘病記 > 未分類 > うつ病発症のでの経緯