「マンガでわかる どんなウツも、絶対よくなる ラクになる!」を読んでみました。漫画の形式で書かれているので、うつ病が酷い時でも読みやすくなっていると思います。
うつ病を発症するパターンとして、私自身の出来事に近いものを感じてとても共感が持てる内容です。そして、同じようなうつ病を克服するためにとても参考になる内容でした。
第1章では、うつ病の発症に関わる経緯、診断を受けても投薬などを始めずに過ごし、家事や子育てなどのなかで思うように休めず、悪化させてしまう経緯が書かれています。この旦那さんはうつ病に理解が無くて漫画を見ていてイラっとしましまいます。
その後に幾つかの病院を回って治療を開始するのですが、診察を受ける先生との相性の問題もあり、自分に合った医師を見つけることの大切さも書かれています。うつ病になると、あらゆる自信も無くなってしまうので、親身になってくれて、しっかりと励ましてくれるような先生を見つけられると幸運と言えそうです。
第2章は、うつ病の悪化で自殺念慮に襲われて苦しむ様子、家族サービスの対応にご近所付き合いとされては通れない出来事を、ボロボロになりながらも進めていく読んでいても辛いところです。よくこれだけの状態で、倒れることなく頑張れたものだと感心するほどの内容になっています。
第3章では、ついに限界を超えて入院することになっています。旦那は全く頼りにならない存在ですが、離れて暮らす妹がピンチに駆け付けてくれる家族愛を持つ素晴らしい方なのが幸いなようです。私自身もうつ病が悪化すると、何もすることができなくなりますし、家族の支えが無ければ私も入院していた可能性は否定できません。
入院するにしても色々な手続きや子供たちの世話などの問題があり、これらも妹さんが対応してくれたところが大きいと思えます。うつ病が酷いと何も考えられずにまともに行動できない辛さは私も嫌と言うほどに理解してしますので。
入院後は何もせずに休んで回復できる環境が整ったことからか、症状は回復の方向へ進んでいきます。精神科への入院と言うと、未だに世間ではまだ偏見がありそうですが、家にいると休めないなら、入院してしまう方が直りが早くなるのは間違いなさそうです。
症状の改善とともに外出なども行えるようになり、外泊するリハビリも進めて、ようやくこの方はうつ病から脱却できるようになったようです。
第4章は、症状が治まって仕事も行えるようになっり、5年も経過してから、再発してしまう様子が書かれています。不安や焦燥、自殺念慮と言った症状とあらゆる事が億劫になり手につかない…私も悪化するとまさに同じ症状を繰り返していることを痛感します。
このうつ病の再発を乗り越えるも、妹さんの手助けがとてもありがたい存在になっています。引っ越しによって今までの病院ではなくなっているので、通院しか対応できない状態でしたが、妹さんの親身な対応によって次第に回復していくことができたようです。
第5章では、うつ病が軽くなってから試すべき、行動認知療法について書かれています。無理のない範囲で散歩や買い物に出かけてみたり、自分の気持ちを採点化して認識する方法、ネガティブな気持ちに苛まれたら、ポジティブな言葉で自分を励ます方法、やらなくてはいけないと脅迫的な思いを持たずにできる範囲でやれば良いと考え方に柔軟性を持たせる方法などが紹介されています。
第6章は、うつ病から回復してリワークへ向けてのヒントです。回復をしてからはうつ病になる前と同じようにバリバリと働いてしまった様子で、再発する可能性は考えていなかったようです。それでも再発のサインは色々な部分で出るようになっており、私もこの感覚はよくわかります。
そんな中で思わぬ大病によって生活が完全に崩れてしまい、うつ病を再発させてしまったらしいです。この治療には在宅で1年の期間が必要だった様子です。うつ病は免疫力も低下させてしまうので、他の病気を併発させてしまう危険性も否定はできません。私も健康には人一倍、気を付けるようにしています。
ようやく回復をしたのち、リハビリとしてこの方は短期契約で体調に合わせて勤務日を調整できるパートとして働くようになったそうです。うつ病を再発させないように、まだ仕事の与力が残っていると感じても一歩手前で留めておいたり、過密なスケジュールにならないように調整すると言った方法が紹介されています。
リハビリ復職に成功すると、最後に本格的に元の職場へ職場復帰になります。うつ病を再発させないための工夫は避けることはできないため、病気の管理を重視、ストレスを一人で溜め込まずに助けを求める、職場の上司や友人に病気のことを打ち明けるなどの対策が紹介されています。
私もそうですが、うつ病に苦しんでいて、よくなって来た所でどうしたら良いのか?と考えるのにとても役に立つ本です。一度読んだら終わり…ではなく、戒めを含めて定期的に読み返すと良さそうです。
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